2009年11月23日月曜日

続プレゼント (present)

昨日の「コトノハ フォレスト」でご紹介した「86,400ドルのプレゼント」のオリジナルの文章を、ここにご紹介しておきますね。

If we had a bank account that credited us with $86,400 every day, but then wrote off any unspent cash every evening, would you spend it?
Of course you would.
If you really had $86,400 to spend every day and it had to be spent or it would be lost... you would use the lot!

Each of us has such an account.
It credits us with 86,400 seconds per day.
We cannot save any for the future.
This account carries no balance and allows no overdraft.
We use them or lose them.

To realize the value of ONE YEAR, to really understand the concept of a year, ask a student who failed a year and had to repeat.
To realize the value of ONE MONTH, ask a mother who gave birth to a premature baby.
To realize the value of ONE WEEK, ask the editor of a weekly newspaper.
To realize the value of ONE HOUR, ask two lovers who are waiting to meet.
To realize the value of ONE MINUTE, ask a person who missed the last train.
To realize the value of ONE SECOND, ask a person who just avoided a serious accident.
To realize the value of ONE MILLISECOND, ask a person who won a silver medal in the Olympics.

31,500 seconds, give or take a few, have already passed today. There are 54,600 left...

Yesterday is history.
Tomorrow is a mystery.
Today is a gift.

Isn't that why we call it the present!

2009年11月22日日曜日

プレゼント (present)

「コトノハ フォレスト」が今回は2週続けての登場です。13回目の今日のオンエアでは、こんなコトノハをご紹介しました。それは・・・

プレゼント (present)

格言や名言ぽくない、これまでとは趣が違うコトノハでしたね。

お手元の英和辞典で present を調べてみてください。辞書にもよりますが、私たちがパッと思いつく「贈り物(プレセント)」の意味よりも前に登場する、別の意味があるんです。
それは「現在(の)」という意味なんです。
英文法の現在完了はpresent perfect、現在時制はpresent tense。しかも同じ綴りです。

ふじさんがpresentの話を初めて聞いたのは、同僚の離任式の席上。体育館の演題に向かう先生が、自分の言葉ではなく、インターネット上で静かに広まりつつあったことばを、淡々と読み上げられたのが印象的だったのを覚えています。作者不詳のこの文章、ラジオでは一部だけでしたが、全文をご紹介します。

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『86,400ドルのプレセント』


次のような銀行があると、考えてみましょう。


その銀行は、 毎朝あなたの口座へ86,400ドルを振り込んでくれます。
同時に、その口座の残高は毎日ゼロになります。
つまり、 86,400ドルの中であなたがその日に使い切らなかった金額は、すべて消されてしまいます。
あなただったらどうしますか。もちろん、毎日86,400ドル全額を引き出しますよね。


僕たちは一人ひとりが同じような銀行を持っています。
それは時間です。


毎朝、あなたに86,400秒が与えられます。
毎晩、あなたが上手く使い切らなかった時間は消されてしまいます。
それは、翌日に繰り越されません。
それは貸し越しできません。
毎日、あなたの為に新しい口座が開かれます。
そして、毎晩、その日の残りは燃やされてしまいます。
もし、あなたがその日の預金を全て使い切らなければ、あなたはそれを失ったことになります。
過去にさかのぼることはできません。


あなたは今日与えられた預金のなかから今を生きないといけません。
だから、与えられた時間に最大限の投資をしましょう。
そして、そこから健康、幸せ、成功のために最大の物を引き出しましょう。
時計の針は走り続けてます。今日という日に最大限の物を作り出しましょう。


1年の価値を理解するには、落第した学生に聞いてみるといいでしょう。
1ヶ月の価値を理解するには、未熟児を産んだ母親に聞いてみると いいでしょう。
1週間の価値を理解するには、週間新聞の編集者に聞いてみるといいでしょう。
1時間の価値を理解するには、待ち合わせをしている恋人たちに聞いてみるといいでしょう。
1分の価値を理解するには、電車をちょうど乗り過ごした人に聞いてみるといいでしょう。
1秒の価値を理解するには、たった今、事故を避けることができた人に聞いてみるといいでしょう。
10分の1の価値を理解するためには、オリンピックで銀メダルに終わってしまった人に聞いてみるといいでしょう。


だから、あなたの持っている一瞬一瞬を大切にしましょう。
そして、あなたはその時を誰か特別な人と過ごしているのだから、十分に大切にしましょう。
その人は、あなたの時間を使うのに十分ふさわしい人でしょうから。
そして、時は誰も待ってくれないことを覚えましょう。昨日は、もう過ぎ去ってしまいました。


明日は、まだわからないのです。
今日は与えられるものです。
だから、英語ではプレゼント(=present)と言います。
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私たちには幸か不幸か、一日に24時間(=86,400秒)しか与えられていません。その時間をいかに有意義に大切にしようと試みるかどうかか、現在という時間を私たちに与えてくれた神様のプレゼントなんですね。貧しいものにも富めるものにも、等しく誰にも与えられた贈りものこそが、プレゼント=現在

私が好きなミュージカル「RENT」では、一日ではなく一年をとりあげています。メインテーマのSeasons Of Loveでは「一年は525,600分だ」と熱く語りかけます。「525,600分をどうやって計ればいい? 朝日の回数? 日没の回数? モーニングコーヒーの回数?・・・ ならば、愛で計ってみたらどうだろう?」

どうあれ、私たちは生きています。このプレゼント(present)、大切にしていきたいですね。

2009年11月15日日曜日

ビスターリ、ビスターリ

コトノハ フォレスト」も12回目を迎えました。久しぶりに生NOSSA氏が加わっていただき、楽しくお話をさせていただきましたよ。今日は1998年3月24日にふじさんが書いた学級通信からの話題。

ビスターリ、ビスターリ

呪文のようだとRitaさん。それもそのはず、このことばはネパール語なんです。このコトノハにふじさんが出会ったのは10年以上も前のこと。まだインターネットで今ほど便利になる前の頃です。
「歩くほどの速さでゆっくりと」という意味なんです。

ネパールは世界の頂上エベレストを臨む国。 そのヒマラヤ山脈を目指す人々が口にすることばが、「ビスターリ、ビスターリ」なんだそうです。歩みをゆっくり、でも着実に一歩一歩重ねていかなければ、神様がいらっしゃるであろうエベレストの頂にたどり着くことはできないからでしょうか。
山頂には早くたどり着きたい、しかし悪天候あり、高山病あり、多くの試練が行く手を阻みます。 そんなときこそ、ゆっくり一歩ずつ進むこと=ビスターリが合い言葉になったのでしょうか。

今回のオンエア前に調べていましたら、似たような意味のことばがあちこちの言語で見つかりましたよ。

ゴンベー、ゴンベー  (ブータン)ゾンカ語
アヒスタ、アヒスタ  (パキスタン)ウルドゥー語
ポレポレ  (ケニア)スワヒリ語
マンマンダ  (中国)
ジャラン、ジャラン  (インドネシア)


ビスターリ」ということば、実はネット上で実に多くのホームページやブログのタイトルとして使っている方が多いんです。日本語だったら「急がば回れ」、英語だったら「Slow but Steady」でしょうか。私たちも、毎日の生活の中で目指す頂きに向けて、たとえ歩みは遅くとも着実に進んでいきたいですね。


2009年11月1日日曜日

いつもここから

放送日程の関係で10月には1回しかなかったコトノハフォレスト。今日はNHK教育テレビのある番組を見ながら思いついた言葉を、ご紹介しました。

いつもここから

NHK教育テレビ『ピタゴラスイッチ』などにご出演中のお笑い芸人さんに一風変わった名前の二人組がいます。それがいつもここから」さん。様々なお笑い番組にも登場していますが、ピタゴラスイッチでは毎日その勇姿をみることができます。
「一人では意味のない動作だけれど、二人で組み合わせると意味がある動作になる」というアルゴリズム体操やアルゴリズム行進には、毎回静かに感激してしまいます。

空手が得意な山田一成さんとマンガが得意な菊池秀規さんのご両人、1996年にコンビを結成したときに「初心忘れるべからず」の意味を込めて「いつもここから」というコンビ名に決めたのだそうです。テレビ番組の影響もあってでしょうか、覚えきれないほどのお笑い芸人が乱立状態ですが、このお二人の姿をピタゴラスイッチで見るたびに、コンビ名に思いをはせてしまいます。

「どこまで頑張ればいいのだろう」
「何も目標にすればいいんだろう」
こんな不安になってしまったとき、このお二人の何とも不思議なアルゴリズム体操や行進をみて考えてみませんか。

目標(ゴール)を定めて進むことはとても大切だと思います。
でも進んでいるともともと定めたはずの目標を見失ってしまうことがあると思います。
そんな時は、原点回帰。原点(スタート地点)を確かるのはどうでしょう。
「頑張ろうと思い立ったときの、眼をきらきらさせていた時」「目標を定めて、よしやるぞ!と誓ったあの時」を思いだしてみてはどうでしょう。

そして今自分がいる場所が「ここ」。いつもここから進んでいけばいいんですよね。