2009年12月20日日曜日

迷惑はかけるもの

今年最後のレギュラー放送でのコトノハ フォレストをお届けしました。今日はNOSSA氏書き下ろしの朗読『最後のケーキ』にも参加させていただきました。
そんな今日のオンエアでのコトノハは・・・

迷惑はかけるもの

かつての同僚で、現在群馬県の私立中学校で活躍している星野さんからこんなはがきをもらったのが7年前。以来年賀状のように束ねないで、机の引き出しにいつも入れてあるはがきなんです。こんなメッセージが書かれていました。

この学校では、ためになる話が沢山聞けます。校長がお坊さんですので。
「人間は生きている以上、他人に迷惑をかけるものだ。だからどういうお返しができるかを考えなさい。」 インドの家庭教育だそうです。「人に迷惑をかけないように」ではないのですね。

絵はがきの下半分に凝縮されたメッセージに、はがきを手にとっていただいたRitaさんも感激のため息をついていましたね。

もちろん故意に、意図的にに他人に迷惑をかけることはよくないことです。しかし無意識のうちにかけている迷惑というものがある。それに気がつける自分であるかどうかが、まず大切なことですね。「迷惑をかけちゃいけない、いけない」と自分の心に鍵をかけるのではなく、お返しができる自分でいなければならないなと、僕は思います。プレゼントをあげてもよいし、ありがとうと言うだけでもよい。微笑みかけるだけでもいいかもしれません。

Rita iotaが『東京DOGS』の音楽で大活躍された月9ドラマで、『コード・ブルー』というドクターヘリを題材にした若手ドクターたちの成長を描いたドラマが放送されました。ドクター役を務めた新垣結衣さん演じる白石恵が、自分をかばったために上司が腕の切断を余儀なくされ、辛い気持ちを母親に電話で話した場面があります。お母さんはただ、「人に迷惑をかけるなって言って育ててしまったけど、迷惑かけたっていいんだよ」って伝えたのだそうです。

大なり小なり、僕らの日々の営みは誰かに迷惑をかけることで成り立っているんでしょうね。だからこそ、一年を振り返って恩返しができる自分でありたいなあと思う、一年最後のコトノハ フォレストでした。

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